昔から始めてた、やる気のない世界

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「綾さんをギルドメンバーに入れるんですか?またお早い決断ですね」 受付の沙羅さんが言ってくる。 「いつものことだろ」そう適当に受け流して俺は書類に印を押す。 横ではあややが目をキラキラさせている。 今から私の新しい生活が始まると心躍らせているかのように…… まぁ、初めはたいした生活も送れないだろうが それも含めてギルドが管理すると決めたのだ。 「んじゃ、今日からよろしく~、」 そう言って俺は鍛冶場の用事を済ませにギルドを後にした。 残されたあややは宿舎の場所を教えられそこに向かったと思われる。 見た目以上に疲労していることに彼女は自分でも気づいていなかったようだが きっと部屋について腰を下ろしたら寝てしまうだろう。 なにせもう夕方である。 俺もここまで長引かせるつもりはなかったが。 彼女は自分でウルフを指定頭数討伐したのである。 なかなかガッツのある良い子である。 これからギルドがもっと賑わいそうだ。 そう思いながら俺は朝の冷めたコーヒーを鼻に逆流させた。
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