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「ルークごめんね。あとでね」 佐野を支えながら足元の子猫に声をかける。長身の佐野に四苦八苦しながらとりあえずソファに座らせる。蛍光灯の下、先ほどよりも顔色が悪い気がする。 「寒い?」 こくりと頷く佐野。 私はローテーブルの上に置かれたエアコンのリモコンを手に取った。四月、暦の上では春とはいえ夜はまだ冷える時がある。熱があるなら余計だ。 「何か食べて……あ、薬ってある?体温計とかも」 「……ない。全部」 「ちょっと待ってて」 鞄を持って慌てて自分の部屋に向かう。 体温計と市販薬の風邪薬はあったはず。 冷蔵庫から風邪薬、引っ越しの際に適当にクローゼットの奥に仕舞った救急箱を持って再び佐野の部屋に戻った。
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