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翌日。 結局気になって仕方なくてなかなか眠れなくて。 あのまま熱が上がって苦しんでいないだろうかと想像してしまって、普段仕事に行く日の起床時間より断然早くに目が覚めた。 私は朝ごはんの準備やこまごました家事を済ますと、時計が七時になったと同時に佐野に「大丈夫?」とメッセージを送る。 数分後。震える携帯に私は即座にメッセージを開いた。 『やばい』 それだけ。 私はすぐさま玄関を開けて隣の部屋のインターフォンを鳴らす。鍵は昨日ドアポストに入れて帰った。 一回押してなかなか応答がないから、不安が競りあがってくる。 やばいってどういう状況? 起き上がれないほどとか? どうしよう、最悪救急車とか呼んだほうが……。 もう一度鳴らそうと指をボタンに置いたところで鍵が開く音がした。 開いたドアから顔を覗かせた眼鏡姿の佐野。 「おはよ」 「だ、大丈夫!?」 「大分マシ。やばいってのは冗談」 そう言って微笑する。 顔色も元に戻っているし、冗談が言えるほどかなり楽にはなったようだけど、まだ鼻声だし本調子ではなさそうだ。
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