2016年1月

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20日 先日、配偶者の実家の犬が亡くなりました。 以前、エッセイに書いた犬です。 義母が泣きながら電話をかけてきて、すぐに駆けつけたけれど間に合いませんでした。 今年で16歳の彼は、昔より痩せてはきていましたが、年末年始にはまだとても元気でしたので、突然の死に驚き、にわかに信じられませんでした。 とても悲しいです。 サンダルで頬を叩いたこともあります。 離れて住んでいるので、散歩も数えるくらいしか行ったことがありません。 しかも、その数回も、私は少し離れて歩いていました。 結局、生きているうちに一度も直接触れ合うことは叶いませんでした。(獣アレルギー) しかし、靴ベラで腹を撫でたり靴ベラに乗せて犬クッキーをあげたりと、良好な関係を築いていたと思います。 私と彼は靴ベラ経由での仲でしたが、距離は遠くても、私なりに彼が好きでした。 私が行くと必ず小屋から出てきて、靴ベラなでなでを求め、嬉しそうに腹を見せました。 元旦に(娘が肺炎になって)帰る時も嬉しそうに尻尾を振ってくれていました。 思えば、あれが元気な彼を見た最後です。 最期は苦しまずに逝ったようで、穏やかな顔をしていました。 それだけでも、良かったかな。 お棺に入れてから、最後に、手でそうっと撫でました。 最初で、最後です。 さようなら。 ありがとうね、カイ。
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