デートをしようか

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俺の中で、伊織が激しく動いている。 服を着たままの行為は久しぶりで、直接触れあえる部分が少ないことにもどかしさを感じるけれど、それが逆に俺の官能をくすぐる。 「あっ──はぁっ、は、あ…」 ここが何処だとか、声を抑える必要があるかとか、そんなのどうでもよかった。 絶え間なく与えられる熱とどうしようもない快感が、俺にそんなものを気にする余裕を奪っていく。 伊織の右手は俺の左手を指を絡ませしっかり握ってくれていて。 伊織の左手は俺の背中に回され、俺の身体をしっかりと抱きかかえていた。 「雅臣…」 吐息混じりに囁かれ、伊織の唇は何度も俺の唇を濡らす。 「伊織っ…伊織……────あっ…!」 「雅臣っ…」 ドクン、と心臓が大きく跳ねた直後、俺は絶頂を迎え、それと同時に俺の中に熱いモノが注がれるのを感じた。 「はぁっ…はぁっ…」 「…っ」 激しく胸を上下させる俺を、伊織は愛しげに見つめた。 俺の背中に回されていた伊織の手が、そっと俺の頬を撫でる。 「雅臣……俺は、どうしたらいい。」 「………」 「お前のことが、好きで…好きすぎて……『愛してる』なんて言葉じゃ、俺の気持ちを全部伝えられない。」 そんな伊織の言葉だけでも、俺には充分すぎるくらい極上だ。 俺も、同じ… 俺がどれだけ伊織を想っているか、それを全て伝えられる最適の言葉が存在すればいいのに。
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