亜衣先生 ~闘う乙女 早乙女桃胡~

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とある学校のグラウンド。 そこで大声で叫んでいる教師。 「おいこら。たかだかグラウンド20周でなにへばってんだよ! やる気あんの?!!」 グラウンドは一周400m。 その教師は、男子生徒に8kmも走らせていることになる。 陸上部員や運動部に所属している生徒はなんとか走り切っているが…。 大体の男子生徒達は全く反論できず肩で息をしている。 それをよそにグラウンド5周で済んだ女子生徒達は談笑していた。 男子生徒と女子生徒の差がかなり激しいような…。 女生徒の一人がその教師に向かって言う。 教師は腕組みをしながら男子生徒を睨んでいる。 「せんせ~。グラウンド20周はきついって~。」 「陸上部とかじゃないと無理だよ~。」 それを聞いた教師。 「…え? あたしの知ってる最高の男性なら、100周しても、汗一つかかないけどな…。」 女子生徒たちは一様にどよめく。 「なにそれ、化け物ですか? ほぼ、マラソンしているのと変わらない距離ですよ?」 「知らないの?あんた? 亜衣せんせ~の好きな人。」 「あ~!! あのイケメンドクター? イケメン過ぎてヤバいよね? …でもあの人弱そうだよ?」 「噂だとせんせ~でも全然勝てないらしいよ?」 「えぇ~!!?、 せんせ~に勝てるヤツなんてこの世に存在すんの?」 「あのイケメンが!!? 意外すぎ…。」 「あ、今日も病院寄る?」 「「寄る~。」」 亜衣せんせ~と呼ばれている女教師は、今度は女子生徒たちを見据えてこう言った。 「もぐらさんに手を出した奴は、 グラウンド30周!!!」 「「「「えぇ~っ!!!」」」」
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