ドールハウス

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 何だか判らないけど、物凄く興味が湧いてきた。 怖いのは通り過ぎていた。 むしろ快感だった。 「スリル満点!!」 思わず言った。 俺は次に何が起こるか判らないドキドキ感に胸を踊らせていた。 何気に手をポケットに偲ばせ、又チラシを仕舞い込む。 その時、手に何かが当たった。 俺は慌ててそれを引っ張り出していた。  それはさっき見た 《ドールハウス》 のチラシを一緒にする目的であろうクリップと地図だった。 「ヘェー、地図付だったんか?」 さっき見たばかりなのにもう忘れている 「胡散臭えー」 又言ってみた。 すると又別の道…… 「何なんだ?」 もうスリル満点では効かなくなった。  その時俺は初めて恐怖を覚えた。 そう…… 思えばこれが最初の…… 今まで感じたことのないほどの戦慄だった。 「胡散臭えー」 今度は意識をして言ってみる。 そして目を凝らした。 でも…… 何も起こらない。 「胡散臭えー!!」 強く言って目を閉じた。 「目を開けた時、きっと何かが……」 でも俺は本当は薄目を開けていた。 何かを見ようとしたためだった。 それなのに…… 何も起こらなかった。 でも…… 既にコトは始まっていたのだ。
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