16人が本棚に入れています
本棚に追加
何だか判らないけど、物凄く興味が湧いてきた。
怖いのは通り過ぎていた。
むしろ快感だった。
「スリル満点!!」
思わず言った。
俺は次に何が起こるか判らないドキドキ感に胸を踊らせていた。
何気に手をポケットに偲ばせ、又チラシを仕舞い込む。
その時、手に何かが当たった。
俺は慌ててそれを引っ張り出していた。
それはさっき見た
《ドールハウス》
のチラシを一緒にする目的であろうクリップと地図だった。
「ヘェー、地図付だったんか?」
さっき見たばかりなのにもう忘れている
「胡散臭えー」
又言ってみた。
すると又別の道……
「何なんだ?」
もうスリル満点では効かなくなった。
その時俺は初めて恐怖を覚えた。
そう……
思えばこれが最初の……
今まで感じたことのないほどの戦慄だった。
「胡散臭えー」
今度は意識をして言ってみる。
そして目を凝らした。
でも……
何も起こらない。
「胡散臭えー!!」
強く言って目を閉じた。
「目を開けた時、きっと何かが……」
でも俺は本当は薄目を開けていた。
何かを見ようとしたためだった。
それなのに……
何も起こらなかった。
でも……
既にコトは始まっていたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!