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私の小説作品を読んだ方なら既存な方もいるでしょう。
私はあんまりシンデレラストーリーが好きじゃありません。
ネタとしては大好物ですが。
さてはて。シャルル・ペロー版のシンデレラは王子様と結婚して幸せになる王道なドリームストーリー。お姫様?と王子様が登場するお伽話ではよくある話です。
ただシンデレラが王子様と結婚するのは『綺麗だったから』というだけです。そこが引っかかって仕方がない。
健気でお淑やかで劣悪な環境下でも文句を言わずにいたシンデレラ。ご褒美としてゴットマザーが舞踏会へ連れて行ってくれます。しかもドレスと馬車つき。
まぁそこまでは良いんですよ。何でシンデレラだけとか、他にも似た境遇の少女は居ただろうとかいう話もあるでしょうが、作中で最も虐待されていた淑女が彼女だったという事で。
そしてシンデレラは王子様に惚れられ結婚し幸せになります。
ここで“ん?”となります。
願いは舞踏会に行く事だけで、王子様と結婚する事が本当にシンデレラの幸せだったのか。とかはそんな事はどうでもいいのです。文末に幸せになったと綴られていればそれはハッピーエンドです。
何が引っかかるのかと言えば、ゴットマザーがくれたのはドレスやガラスの靴や舞踏会への導き。
美しさではないのです。
そして王子様がシンデレラを見初めた理由は、ゴットマザーがご褒美をくれた理由であるその内面ではなく、外見です。
ぶっちゃけ綺麗だったら誰でもよかったのです。シンデレラと義姉の顔が逆だったら面白い話が作れそうですね。
何故ってシンデレラが醜女でも話は成立します。顔を変えるだけで境遇も内面も同じに出来ます。
白雪姫は面白い事に醜女では話が成立しないんですよね。継母の妬みが物語の始まりですが、醜女ならば妬みはなくなり物語は始まりません。それなら案外良好な親子になれたかも。
シンデレラのドリームストーリーは舞踏会に行けたという所までで、後は関係ないのです。王子様と結婚するというハッピーエンドには無関係なのです。
王子様の結婚というドリームは、美女として産まれたかどうかで決まる。
これは果たして女の子が夢見るドリームストーリーでしょうか?
舞踏会を境にストーリーがぶった切られている気がして、どうも落ち着かないのです。
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