第1話

12/37

4667人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
   父の会社は陸の会社の援助で、持ちこたえることが出来た。 でもそれは倒産を免れただけで、経営状態が良くなったわけじゃない。 自力で再建するにはどうしたらいいのだろう。 そんな事を考えている自分が滑稽に思えた。 わたしに出来ることなんて何も無い。 陸の気が済むまで、ここに囚われているしかないのだ。 先が見えない不安に押し潰されそうになる。 陸から解放されたとき、わたしはどうなっているのだろうと。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4667人が本棚に入れています
本棚に追加