第1話

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      わたしは、空が堂本グループの御曹司とは知らずに付き合っていた。 父の会社に業務提携の話が持ち上がったのは、つい数ヵ月前の事。 その話を持ちかけたのは、空ではなく陸だった。 もう少しで、すべてを無くすところだった。 一度絶望の中で光を見てしまったら、それに縋りつくしかない。 知らないのは妹の愛莉だけ。 きっと、両親はわかっている。 わたしが陸に抱かれていることを。
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