第1話

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    「ああっ……」 シーツを握り締めていた指から力が抜けていく。 やっと、終わった。 行為のあとの疲れ果てた身体を横たえて、荒い呼吸を整える。 早くシャワーを浴びて、陸の痕跡を洗い流してしまいたい。 ぼんやりしていると、直ぐにでも意識を無くてしまいそうだった。 「友香」 陸がわたしの背中を撫でる。 その指先から逃れる気力は、もう残っていなかった。 されるがまま、いいように弄ばれる。 わたしは、陸の玩具以外の何物でもないのだ。
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