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もう一度振り返って、横たわっている空を見た。
青白い顔、痩せこけた頬、血の気が無い唇。
どうして、こんなことになってしまったの。
「空は本当に、事故なの?もしかして……」
その言葉は無意識だった。
言い終えると、新たな疑問が湧き上がってくる。
陸が空を殺そうとした?
空が居なくなれば、全ては陸のもの。
そんな、まさか……。
「何が言いたいんだ?」
「本当の事を教えて。空に何があったの?」
「友香には関係ない」
「……っ」
切り捨てるようにピシャリと言い切ると、陸は堅く口を閉ざしてしまった。
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