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空の顔を見たら直ぐに帰るつもりだったのに、なかなか離れることが出来なくて、予定の時間を大幅に過ぎてしまっていた。
いい加減戻らなきゃ。
現実に引き戻される感覚に、自然と溜め息が漏れた。
「空、また来るね」
次はいつになるかわからないけれど。
その言葉は飲み込んで、最後にもう一度、手の甲にそっとキスをする。
と、そのとき。
わたしはあることに気が付いてしまったのだ。
これは、どういうこと?
まさか、そんな……。
鈍器で頭を殴られたようなショックを受けた。
眩暈がして立っていられなくなり、その場にへたりこむと、愕然として空を見つめた。
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