第1話

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   明かりもつけず、ベッドの上で蹲っていた。 今まで起こった出来事を思い返してみても、空と陸が同一人物だとは、どうしても思えない。 空はわたしを大切にしてくれた。 あの幸せだった日々が偽りだったなんて、そんなこと絶対に有り得ない。 『友香、バイトを辞める気はないの?』 心配そうな空の声が蘇る。 「辞められないの。ごめんね」 そう言えば、空はわたしをギュッと抱きしめて 『じゃ、出来るだけ、店に顔を出すようにするよ』と言ってくれた。 あの腕の温もりを優しい笑顔を、わたしは信じている。 信じてるから……。 と、そのとき、ガチャリとドアが開く音がした。
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