第1話

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   「もっと、泣けばいい」と陸は言う。 そして、わたしが憎いとも。 だけど、わたしには、わからないのだ。 どうして、こんなにも陸に憎まれているのか。 陸は乱暴にあたしの衣服を剥ぎ取ると、晒された身体をマジマジと見詰めた。 「貧相な身体」 そう思うなら、他の女を抱けばいい。 陸だったら、相手には不自由しないはずだ。 それなのに、何故わたしを執拗に嬲るのか。 「……電気を消して」 消え入りそうなわたしの声に、陸は珍しく黙って従った。
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