第1章

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キーンコーンカーンコーン 終業のチャイムが鳴る 俺の名は龍崎 仁(りゅうざき じん) 星光学園高等部二年 下校時間になり、下足へと生徒が集まり始めていた。 「ジーン!」 俺の背後から、金髪の男が名前を呼びながら駆け寄ってくる。 「ったく‥、帰るの早ぇーんだよ!」 こいつは城之内 光太郎(じょうのうち こうたろう) 幼稚園からの親友だ 「悪りぃ」 バンッ! 「痛ぇ!」 背中に衝撃が走った 「悪りぃ。じゃないよ!一緒に帰るって約束でしょ!?」 振り返った先に居たのは、茶髪を肩の辺りでポニーテールにした女だった 「アスカ‥、力の加減を考えろ」 「はっはっはっは!お前らは相変わらずだなぁ!」 その女の横にいた馬鹿でかい男が大笑いしている 「トラ、お前も相変わらず声がでけぇな」 女の名前は、寺内 明日香(てらうち あすか) そして、大男が森本 虎之介(もりもと とらのすけ) 2人とも光太郎と同じ俺の幼馴染だ 「とりあえず帰ろうぜ!」 そう言うと、光太郎は校門へと走って行った 俺たちは先に校門へ行っていた光太郎と合流し、他愛もない話をしながら帰路についていた その時 キキキキキキッーー! ドンッ! その音と共に俺たちの身体は宙を舞った ダンッ! 地面に勢い良く叩きつけられた俺は気を失ってしまった 「‥ぐっ、痛ぇ‥」 しばらくしてから身体の激痛で気を取り戻す 「み、皆は!?」 そう思い、痛む身体を起こし目を開けると 「な、に‥、ここは、どこだ‥!?」 そこは鬱蒼としたジャングルだった
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