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翔は目覚ましの音に気付く。
時計は7時32分をと示している。
「んがっヤベェ電車に遅れる!!」
彼、水原 翔は月光館学園高等部1年である。
基本的にはエレベーター制である月光館学園だが高校受験は苦労をした。
特別、得意な教科はなく平均的な学力が彼を少し、苦しめたが無事合格した。
そして学園生活を営んでいる。
彼は彼なりに学園生活を楽しんでいる。
中学時代や受験を共に乗り越えた、二人の友人と面白く暮らし幸せだと思っていた。
「はい、トーストだけでも食べていきなさい」
母親にトーストを手渡されて口に頬張り、駅に向かう。
「翔~!!お早う」
走る翔の後ろから同じ学園の女子制服を着た女子が走りながら声をかける。
「おう秋、遅刻だぞ」
「何よ、翔だってそうじゃない」
二人して息を切らせながら電車に飛び込む。
「はぁはぁはぁよか…んぐったぁはぁはぁはぁ」
「はぁはぁはぁあっとでモロナミンG…だなはぁはぁ」
秋…国代 秋(くにしろあき)は成績優秀である。
息を整えて電車に揺られること15分、ポートアイランド駅に到着する。
「はぁ…なんとか間に合った」
「そうだね、よかった」
「二人とも大丈夫か?」
声をかけたのは田代 鉄馬(たしろてつば)
かれはポロミアンモールの近くに家にあり、二人よりは余裕ある通学が出来る。
この三人がいつも一緒にいる三人組みであり、学園内では特別珍しくない普通のグループの一つのはずだった。
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