第1章

11/19
前へ
/21ページ
次へ
「私ですか?ついさっき...ですけど。で、なんで追いかけられてるんですかーっ?!」 「あー、とりあえず落ち着こうぜ、な?」 「この状況でどうやって落ち着けって言うんですか!?」 「最もな意見だな。じゃあ自己紹介しよう。私はヴィア」 「...いやおかしい。この状況で自己紹介はおかしいぜお頭」 「自己紹介は大切だろう」 「いや、そうだけど。あー、うん。...はぁ、そうだな」 ジグは頭を掻き回し、一つ溜息をこぼすと、少女に視線をやった。 「俺はジグ」 「ヴィアさんと、ジグさんですね。私はフィオナです。それと、ジグさんの方が正しいと思います。自己紹介はあの動物達から逃げ切った後でしょう!」 「だよな?そうだよな!?ほれみろお頭!俺の方が正しい!」 「さっきの口論で負けた癖に」 「うるせーっ!」 そういう会話をしているうちに、ヴィア達がここに来る時に渡った吊橋にたどり着いた。 3人が吊橋の中央まで走った後から、コングマン達が吊橋を渡ろうとしていた。 「追いつかれちゃいます!」 「ジグ、ロープを切れ」 「!...了解!」 「ふぇ?何を...」 「「せーのっ!」」 2人の掛け声で同時にロープを切る。中央で崩壊した吊橋は、重力に従い下へ落ち、互いに岩肌へ衝突する。その時にヴィアとジグは大ジャンプをし、見事に地面に着地した。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加