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驚いたように青年を見上げる女性は、やがてバツが悪そうな顔し、
苦笑を浮かべた。
「ゴメン、集中しすぎた」
「お頭、本を読むときの集中しすぎる癖、治せよなー」
「悪かったって」
そういうやりとりをしながら女性はすっと立ち上がった。
流れるような腰まである長い漆黒の髪に、深海色の瞳。
白のシャツに黒色の短パン、茶色のロングブーツをはいている女性は、
イスに掛けてあったベージュの長く薄いコートに袖をとおしながら青年に向き合った。
「いこうか、ジグ」
そう言ってニッと笑った女性-ヴィア-に、ジグは同じ様にニッと笑い、
おう。と軽く返事をして二人揃って部屋を出て行った。
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