第1章

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ガタンッ 「着きましたよー」 列車みたいな乗り物-エルピス-の停止とともに操縦室から男性がにこやかな顔で出てきた。 白銀の髪を後ろで一つに結び、茶色の長い薄いコートを着ている。 白のパンツをはき、薄紫色の瞳をもつ目を細め、ニコッと微笑むその姿は、全体的に和やかな印象を受ける。 「ご苦労様、ティトル」 そう言われたティトルは、はい、と笑顔で返事し、ヴィア達の輪にまざった。 「それで、今回は誰が行くんだ?」 ジグの問いかけにヴィアはすぐさま答える。 「私とジグでいく。テオとティトルはここに残ってくれ」 その言葉を聞いたジグは嬉しそうによっしゃ!と言ってガッツポーズをした。 「僕達は見張り番、ですね。はい、任されました。ね、テオ」 「ああ。...怪我してくるなよ」 「え、心配してくれてるの?いやーうれ「いや、薬がもったいない」...ひでぇ!」 俺の心はガラスでできてんだぞー!とわめくジグに対して、フンッと鼻をならすテオ。 さっきのおちょくられた仕返しだろう。 してやったりな顔をしていた。 「はいはい、いくぞジグ。それじゃ、エウテュケーマ(成功と)」 「「エウテュキアー(幸運を)」」 そう言葉を交わして、ヴィアとジグはエルピスを出て行った。
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