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とりあえず私たちは石野君と宇都宮君を話し合わせることにした。
話し合わせいくうちに宇都宮君が石野君の真意を知った。
「・・・・・・それ、マジかよ」
宇都宮君が視線を散らしながら言う。
「石野・・・俺は・・・」
「いいんだよ、宇都宮。僕も・・・悪かったんだし」
「だがよ! それじゃ・・・・・・」
宇都宮君の言葉を賢人さんが遮る。
「もういいじゃねぇか? そうだろ? それでも償い足りなかったから、みっちーが困ってる時全力で助けてあげな」
「ああ」
宇都宮君は石野君に謝罪して
石野君もそれを受け入れたようだ。
自然と笑みが溢れる。
直後、パトカーのサイレンの音がした。
「ん? 近ぇな」
小笠原さんがそれに気付く。
「じゃあ、俺はそろそろおいとまさせてもらうよ」
手を振りながらそう言うと、賢人さんはいつの間にか居なくなっていた。
「急に現れたり、消えたり、本当にわからない野郎だな」
小笠原さんの言う通りだ。本当にわからない。
そうこうしていると、例のパトカーが公園の前で停車する。
パトカーからは警官二人が降りてきた。
その中の一人に私は見覚えがあった。
「湯沢君!?」
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