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「春町さん? どうしたんですか、こんなところで?」
すると、湯沢君は小笠原さんの方を見て言う。
「彼氏さん!?」
「ち、違いますよ! 先輩ですよ! 刑事の!」
もう! 何を言い出すの!?
「この公園に何か?」
小笠原さんは冷静に受け流して、理由を聞く。ってあれ? 少し顔が赤い。
「あ~、そうでした! ここで学生が喧嘩をしていると通報があったんです。でも、そのような学生は・・・・・・あの学生たちは?」
石野君と宇都宮君を見て言う。
「いや、遅い時間まで遊んでいたもので、少し注意をしていました」
小笠原さんはリンチの事は言わないつもりらしい。
「そう・・・ですか」
「それともう1つよろしいですか?」
「はあ、何でしょうか?」
「あの子たち家まで送って行ってくれませんか? 遊びが過ぎて怪我をしているようで」
「えーと、宍戸さん、どうしましょう?」
もう一人の宍戸(ししど)呼ばれた警官に尋ねる。
「構わないだろ。時間も遅いし、早く帰らしてやろう」
「「ありがとうございます」」
私たちは湯沢君たちにお礼を言い、二人を車に乗せた。
「それじゃ、頼みます! 湯沢君」
「承りました! 春町さん、またいつか!」
湯沢君は敬礼をして、パトカーを走らせた。
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