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「いそう?」
「異常事件捜査係のこと。略して"異捜"」
警部がそういうと私のデスクであろう場所に案内された。
「ここが君のデスクだ」
私はそのデスクに座る。向かい側に小笠原さん。奥の方に私と小笠原さんを見るような位置に警部のデスクがある。警部のデスクには係長と書かれた札があった。
デスクの整理をしていると、勢いよくドアが開いた。
「お邪魔するよ~、みんな元気かい?」
賢人さんだ。朝からすごい元気だ。
「おう! ヤマブキか。こっちは見ての通りだ」
警部が受け答えをする。
「そうか、そうか。あ、それより、ひどいよ~桜子ちゃん! メール返してよー」
あ、そう言えば昨日寝ちゃったから
「すいません。昨日は疲れて寝ていました」
賢人さんが私の顔を見る。
「ん~、よし。桜子ちゃんのその誠意に免じて許す! なんちゃってね」
満面の笑みを浮かべていた。
「そんな事より何かようなのか? ヤマブキ」
小笠原さんが質問すると、賢人さんは思い出したように言う。
「あ! そうそう。報酬の方はまだ振り込まれていないんだけど、いつかな?」
「ん? 振り込んだはずだが・・・・・!! あ、そうか。悪いこっちのミスだ。」
振り込みにミスがあったのか。
「あ、そうなの?」
「悪いんだが、小笠原。ヤマブキと春町連れて振り込んできてもらえるか?」
「はあ、構いませんが・・・」
小笠原さんが私と賢人さんを連れて外に出る。
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