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ー現場到着ー
私は野次馬、救急車、警察官が密集している所に向かう。そこには、すでに湯沢君が居た。
「あ! 湯沢君!」
「春町さ・・・刑事!」
「被害にあった方は?」
「3人です。一人は残念ながら死亡。一人は重症で病院に搬送。もう一人は・・・」
湯沢君は救急車の方を見て言う。
「あちらの救急車の中に居ます」
そこには、手に包帯を巻いた女性が居た。
「よし、春町刑事。君の出番だ!」
小笠原さんがそう言った。私が少しキョトンとしていると・・・
「こういう時は同姓の方が話せることもあるんだよ。彼女から犯人がどんな奴かを聞いてきてくれ」
吉田刑事も同じ事を言っていた。
「わ、わかりました」
私は被害者の女性のいる救急車に向かう。
「すいません。少々お時間頂いてもよろしいですか。私は本庁の春町です」
「・・・・・・はい。構いません」
「始めにお名前を聞かせて頂けますか?」
「平須・・・・・・蛍」
平須蛍(ひらす ほたる)。それが彼女の名らしい。
「平須さん、犯人の顔は見ましたか?」
「・・・はい」
「!!・・・・・・犯人の顔に覚えはありませんか?」
「・・・ありません」
「そうですか・・・・・・」
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