【第2話】嵌める? 嵌められる?

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  月曜、出社してきた羽村の目元には、うっすらクマが浮いていた。 思わずにやりとしてしまう。 作戦は順調に進んでいるようだ。 『少しは思い出した?』 送ったメールに、羽村は驚くほど素早くガチャン、と大きな音を立ててコマンド操作をした。 おそらく、慌ててウインドウを閉じたんだろう。 あの文言を見てそんなに動揺していると思うと、つい笑ってしまった。 ……ら、羽村と目が合った。 ……おーおー、怒ってる怒ってる。 何だか楽しくなってきて、俺は追撃メールを送る。 『つれないね。かわいかったのになあ、夜は』 読んですぐ、消しているんだろう。 険しい顔で無視を続ける羽村が可笑しくて、さらにメールを送りつけた。 .
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