【第3話】埋めたい距離

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  「……だから、目くらい閉じろって」 このままコトに持ち込んでもいい、んだが。 生憎今日は朝から打ち合わせが入ってる。 残念に思いながらも一度だけ、羽村の頭を撫でて、ベッドを抜け出す。 伸びをすれば少しだけ、頭に酸素が行き渡っていく気がした。 もう一度、触れたくなって羽村の頭に手を乗せる。 「起こしてくれてサンキュ。じゃ、会社でな」 そう言って部屋を出ようとした、ら。 「ま、待って!」 背中に飛んできたのは、慌てたような羽村の声。 振り返ると、何故か口ごもっている。 .
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