1327人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
翌日。
いつも通りに出社して、仕事をしている隣の女に、俺はメールを送る。
『今日はどーする?』
『どうもこうもないわよ。帰る』
即座に断られたメールを見て、思わず笑いそうになった。
カラダは素直な反応を返すのに、心は違うようだ。
やっぱり一筋縄ではいきそうにない。
……ま、想定内、だけど。
『じゃ、終わったら行く。今日は日本酒の気分だなー』
送った途端、隣からの視線を感じて俺は振り向く。
貼付けたように余裕溢れた、笑みを浮かべて。
羽村の顔が歪むのを見て、俺はさらに口角のシワを深くした。
嫌がっている顔さえ俺を喜ばせているって、お前が知ったらどう思うんだろーな?
.
最初のコメントを投稿しよう!