【第3話】埋めたい距離

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  「早く終わったら、今日も来る」 そう言った途端、彼女はサッと顔色を変えた。 「え、ちょっと……」 慌てたように俺に反論しようとするのを遮って、にっこり笑ってやる。 「昨日できなかったし、今日はいっぱいしよーな?」 言うだけ言って、部屋を出た。 この間と同じだ。羽村が追いかけてくる気配はない。 俺は笑みを貼付けたままで、玄関を出た。 .
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