【第5話】ひとりの夜

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  握りしめた携帯を開き、羽村の名前を呼び出す。 すぐさま発信しようとして、思い直してその手を止める。 ゆっくり携帯を閉じて、マンションを見上げた。 ……なー、羽村? 今、お前の中で俺って、どれくらいの存在? 弱気な自分が顔を出す。 こんな風に切なく人の部屋を見上げるなんて経験、したことなかった。 .
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