【第7話】幸福な朝とつかの間の日常

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  そんなことを思っていたら、羽村が唇を噛み締めてから、抑揚のない声で尋ねてくる。 「……いつ帰るの?」 「ん? もーちょいしてから」 「……そう、じゃ、シャワーしてくる。帰るならカギかけてってね」 言い残してふいっと踵を返し、風呂場へと向かう羽村。 怒りはまだ消化しきれていないだろうに、冷静さを滲ませる彼女の態度が妙に可愛い。 苦笑しながらも、俺はその背中に声を投げる。 「りょーかい、羽村サン」 からかったように聞こえるであろう、そんな台詞を。 .
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