1609人が本棚に入れています
本棚に追加
だが。
いままで一度も、休日に連絡したことは、ない。
思い返せば、羽村と過ごしたことがあるのは仕事終わりのタイミングだけだ。
テーブルに無造作に放っていた携帯を拾い上げて、羽村の名前を呼び出す。
電話……、いや、メールにしておこう。
新規作成したメールの文面をあれこれ悩みながら、最終的には端的な文言で落ち着いた。
『今、家?』
……送ってから、目的のわからないメールになってしまったような気がしてきて、じいっと携帯を睨みつけて思案した。
が、送ったメールを戻せるはずもなく、諦める。
.
最初のコメントを投稿しよう!