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まずは酒から選ぶか。
それに合わせて飯を何にするか考えよう。
まだ羽村からの返信はなく、俺は小さく溜息を吐きつつ、足を進める。
向かった先は、近くにある酒屋だった。
この店を見つけたのは、羽村の家に通うようになったことがきっかけだ。
初めて入った時は驚いた。
大通りにあるわけでも目立つ外観をしているわけでもなく、あくまで地元向けに営業しているように見えるわりに、品揃えがなかなか良いからだ。
そう広くない店内にはところ狭しと酒が並んでいるが、雑然としているわけではない。
何となく、店主のこだわりが見える気がする。
もうすぐ店に着く、というとき。
目の前に、見覚えのある後ろ姿を見つけて俺の心臓は大きく跳ねた。
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