【第9話】普通で特別な休日-2

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  確かに、冗談のつもり、ではあった。 でもこんなこと、一度だって冗談でさえ言ったことはなかった。 やっぱり羽村は、何かが違う。 それが何だと問われると、明快な答えは出ないけど。 また大きく溜息を吐いた羽村が、ワインを自分のグラスに注いでいる。 それをぼんやり見つめながら、俺はもう一度、同じことを言った。 「なー、羽村ー」 「何よ?」 「一緒に暮らそーぜー」 「嫌だっつってんでしょ、酔っ払い」 スパン、と切れ味良く返される拒否。 欠片も相手にしていない態度。 あーあ、まったく。 最高に面白れーけど、意味を理解するとかなり最低だ、な。 俺はまた、声をあげて笑った。 .
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