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「……ん……」
1時間にも満たない眠りから覚めたのか、わずかに目を瞬いた羽村。
その顔を覗き込んで、そっと尋ねてみる。
「……起きたか?」
「ん……」
小さく頷いた羽村が可愛くて、思わず手を伸ばす。
前髪を払い、そっと口付けた。
くすぐったいのか、羽村は小さく身をよじる。
拒否されなかったことにホッとして、俺は彼女に提案した。
「まだ日付も変わってねーし、飲み直しでもするか」
「んー……のど、乾いた……」
ぼんやり答える羽村の声はかさついていた。
落ちかけた瞼を何とか持ち上げようとしながらも、また布団にすり寄った羽村の頭をするりと撫でる。
「だろーな。最後、声掠れてたし」
そう言ってやると、途端に羽村の目はバチッと開いた。
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