【第9話】普通で特別な休日-2

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  「じゃ、荷物持ってくる」 「は?」 思いっきりしかめっ面をした羽村の顔を覗き込んで、小首を傾げた。 「俺、ここに住んでいー?」 羽村の瞳が一瞬見開いた。 ……かと思うと、すぐに鋭くなり、そして大きな大きな溜息を落とされた。 「絶ッ対に、嫌」 それは、俺の期待を見事なまでに打ち砕く返答。 しかも彼女はそれだけでは終わらないと言ったように、顔を歪めて続けた。 「ホントに嫌。本気で嫌。……あーもう、面倒くさいなぁ。早く帰ってよ、酔っ払い」 ……言い過ぎだろ。 ご丁寧にしっしっ、と犬を追い払うようなジェスチャーまで付けてくれた羽村。 それは酔った頭でも理解できるくらい、きっぱりとした拒絶だった。 .
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