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穏やかで幸せな週末が終わった途端、仕事がいくつか動き出した。
なかでも急ぎは、突然舞い込んできたポスターのプレゼン案件だ。
状況から、俺と羽村、それから高井と宮野が受け持つことになった。
佐川さんの指示で、俺は高井と組むことになった。
少し緊張している様子の宮野と違い、高井は落ち着いているように見えた。
元から表情に出す方じゃないから、そう見えるだけかもしれないが。
「とりあえず、打ち合わせしようか?」
打ち合わせスペースから戻る途中にそう言うと、高井は申し訳なさそうに答えた。
「すみません、少し待ってもらえますか? 別件があって」
「ん、わかった。いけるようになったら声かけて」
「はい」
軽く頭を下げた高井が、自分の席へと戻っていく。
どうするかな、と思っていたら、後ろから明るい声が響いてきた。
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