【第11話】チケットと先約

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  それから、にわかに忙しい日々が始まって。 飲みに行くどころか、羽村とマトモに会話する時間もなかった。 寂しい、と思うのは仕方のないことで。 だからといって仕事を放棄するなんてわけもなく。 少しつまらなく感じるだけの毎日を送っていた。 そんなある日の打ち合わせ終わり。 軽い雑談中に取引先の担当者が何気なく話し始めた。 「今度、あるメーカーとタイアップしてイベントをやるんですよ。プラネタリウムで」 「へえ、それは面白そうですね」 人好きのする笑顔を浮かべた俺に、彼は「そうだ」と言って鞄の中をごそごそと探った。 .
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