1667人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「おねーちゃんの趣味、知ってるんだね?」
「……晩酌?」
「正解っ!」
くすくす笑いながら、汐さんは悪戯っぽく言う。
「おっかしーよねー? 趣味は飲むことなんて、どこのオッサンなわけ? って。もー、女子力ゼロって感じじゃん!」
「そう……かな?」
「そこをヘンだって思わない長瀬さんがすごいんだってば!」
いつの間にか、彼女の笑い方は控えめさを失っている。
それでも不快に思わないのは、羽村に対する愛情を帯びているからかもしれない。
「ま、そういうところも愉快でカワイイんだけどね! おねーちゃんは!」
なんて締めくくった汐さんは、羽村の家に帰り着いた瞬間、とんでもないことを言い出した。
.
最初のコメントを投稿しよう!