第1話 邂逅

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 生徒たちが一斉に教室から駆け出す。 女子生徒「アスナちゃん! 私たちも早くいこう!」 アスナ「う、うん!」  アスナ、逃げる。 ○回想グラゼ  大型のガリオンに似た小型のガリオンが、何体か市街の各所に降り立つ。  ガリオン、咆哮をあげると口を開きビームを放つ。  その一筋の光が街を焼き払っていく。その射線上にあったアスナの小学校も半分以上が吹き飛ぶ。 ○回想グラゼ・小学校内  粉塵が舞い、崩壊した校内。  わずかに残った廊下に倒れているアスナ。  額からは血。 アスナ「ううッ!」  アスナ、起き上がり周囲を見る。 アスナ「みんな……?」  崩壊した学校を見て、茫然とした顔のアスナ。 アスナ「ねぇ、みんなどこ? 先生?」  アスナ、よろめきながら立ち上がる。  ガリオンの咆哮。  体をびくつかせるアスナ。咆哮が聞こえてきた方を見る。  ガリオンの姿。 アスナ「ひっ……!」  恐怖に目を閉じるアスナ。 アスナ「お母さん……お父さん……」  ハッとした顔になるアスナ。  アスナ、自分の家がある方角を見る。  そこからはすでに炎があがっている。 アスナ「お母さん!」  アスナ、走りだす。  ボロボロの服で、涙を流しながら無我夢中で走るアスナ。 アスナ「お母さん! お母さん! お母さんッ!」 ○グラゼ・アスナの家跡地  泣きそうな顔のアスナ。 アスナ「……お母さん」  車のエンジン音が聞こえ、止まる。 オリト「おい、そこのキミ」  アスナ、その声に後ろをふり返る。  と、そこにはサイクスの制服をきたオリトの姿。  ジープに乗っているオリトは、車に乗ったままアスナに言う。 オリト「こんな所でなにやってんだ? 危ない輩がいるかも知れんぞ」 アスナ「……あんたのこと?」 オリト「俺? 俺は違うって! ほら、俺はこういうもんだよ」  オリト、車から降りて胸元につけられたサイクスのロゴを親指で指し示す。 アスナ「サイクス……」 オリト「そういうこと。こっちはお仕事でここにいるってわけ」 アスナ「サイクスの仕事ってあの化け物を倒すことよね?」 オリト「んっ? ああ、そうだよ。俺はあの人類の敵であるガリオンを倒す正義の味方さ。どうだ、カッコいいだろ?」 アスナ「なんで?」 オリト「ん?」
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