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本部長「おまえの意思など関係ない。これは私が下した判断による命令だ。だから恨むなら私を恨めばいい……いいか、オリト。おまえとオルトロスの力がなければいまの我々に勝ち目はないんだ。それはおまえもわかっているだろ?」
オリト「くっ……ソォッ!」
オリト、ジープのハンドルを切って転進。
アクセルを踏み込む。
オリト「……これより、帰投します」
オペレーター「了解」
オリト、通信を切って顔を伏せる。
オリト「すまない」
X X X
地上に降り立ったガリオンが咆哮をあげる。
そして口からビームを吐きだして周囲を無差別に破壊していく。
そんな中、走るアスナ。
アスナの後ろでは咆哮をあげるガリオン。
アスナ、逃げ込む場所を探して左右を見ながら走るが何も見当たらない。
と、崩壊した街中には珍しいキチンとした建物――ディーンドライブの試験場が目に入る。
アスナ「あそこなら人がいるかも……!」
アスナ、試験場に向かって走り出す。
○ディーンドライブ試験場
グラゼにあるディーンドライブの性能試験などを行う試験場。
その内部はガリオンの出現で混乱していた。
新型のディーンドライブ・ルクスの前で整備士たちが右往左往している。
整備士1「がっ、ガリオンじゃねぇか! なんでまたここに現れたんだァッ!?」
整備士2「まさか、この新型を破壊しに来たとか?」
整備士のふたりは後ろをふり返り、ルクスを見上げる。
そんなふたりに整備長の怒声が飛ぶ。
整備長「おい、バカなこと言ってないで首都にある支部にすぐ連絡入れろ!」
と、パイロットスーツを来たテストパイロットが現れる。
テストパイロット「新型のハッチを開けてくれ」
整備長「ちょ、なに言ってんだ。上の指示なしでそんなこと勝手に出来るかよ! それにこいつはまだAIのセットも終わってないんだ。まともに戦えやしないって!」
テストパイロット「誰が戦うなんて言ったよ。俺だって未調整の機体で戦うつもりなんてないさ。ただもしもの時のために乗り込んでおくだけだ。ただ置いといたら壊されるだけだろう?」
整備長「ううっ……なにかあったら責任とってもらいますかね!」
テストパイロット「わかったわかった。だから早くしてくれ」
整備長「おーい、新型のハッチあけろ!」
整備長の言葉でルクスのハッチが開らかれる。
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