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「え? あれをか?!」
陸は魔女を指差す。
「なわけあるかー」
突っ込んだ。
「だよな。あれはかなりイタイな……プッ」
私も魔女を見る。……見れなかった。ホームに電車が入ってきたから。
「よっし、頑張ろうぜ!」
陸と電車に乗る。もう二人には目を向けない。会社に行くのだ。頭を切り替えた。
「おはようございます!」
部屋に入り、すでに着いている人達に声をかける。
「おはよう」
背中に届いた声は課長だ。
バッと振り向いて、
「おはようございます! 昨日はすみませんでした! 今日も、いえ、これからもよろしくお願いいたします!」
深く頭を下げる。
「え? 僕ね奥さん居るから、そんな積極的に迫られても、いやぁー、もてる上司は辛いなあ」
って、おーい!
皆が笑い出す。
「ちぇ、ふられちゃった」
私もノルけどさ。
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