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「ちょっと! 私の課長に何、手を出してるのよ!」
……ええ、この声は先輩です。
「ちょぉーっと待ったー! お、俺だって課長に……」
って、おーい?
主任まで。
笑いがさらに起こる。
「いやー、参った参った。僕は皆を平等に愛しているよ。だが、ごめんよ。妻が一番なんだ」
課長が、大袈裟に言い放つ。
「皆、失恋なのね……」
先輩もまた大袈裟に"シクシク"と演じる。そして、おもむろに課長に妖しげな笑みを送りながら言った。
「傷心の私達の心は満たされないけれど、お腹はいつだって満たせますわ、課長。皆に平等の愛を……」
先輩、目的はそれですか?
「仕方ない。甘い愛を贈るよ」
課長はなぜかすでに席についていて、アンニュイなポーズで言った。
「便利屋スイーツを」
ニ千円を主任が受け取る。課長、渋いです。ニ千円札とは!
って、便利屋スイーツって……
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