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「上がったぞ」
バタバタと父さんの足音。茶の間に入っていった。
「よっしゃ、終了。じゃ、俺もシャワーしてくる。腹減ってるから餃子焼いといて」
「まだ10:30だよ?」
「うん、俺まだ成長期だから」
いやいや、何その返し。だけど、相変わらずのさとにいで、やっぱり笑ってしまう。
「母さんに言っとく」
クラブを戻して、台所に戻る。
「母さん、さとにい上がったらすぐ食べたいって」
洗い物をしている母さんの背中に言った。
「もう……まったく、わかったわ。のりちゃんは小物を風呂敷に包んでね。それから出してるカバンに入れて持って帰ってね」
風呂敷? 普通に紙袋に入れて持って帰ったらいいじゃん。
「いいよ、面倒だもん。紙袋に入れて持って帰るよ」
洗い物が終わった母さんは振り返って言った。
「のりちゃんもまだまだね。紙袋だと、雨が降ったときどうするの? それに、風呂敷に包まないと丸見えよ」
あ……そっか。
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