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「餃子出来たわよ」
美味しい匂いともに、母さんが入って来たことで、私は息を吐けた。
まだまだだ。
でも伝えなきゃいけない。
「お、やった。ナイスタイミング、俺!」
さとにいも茶の間に登場。
「のりちゃん、ご飯もう食べる?」
この場から離れたくて、
「うん、手伝う」
母さんと一緒に台所に逃げた。
「スープも中華よ。鶏ガラスープね」
母さんはご飯を盛る。私はスープを用意した。お箸やら色々持って茶の間に戻る。
頑張れ、私!
「いただきます」
父さんとさとにいは、すでに餃子を何個か食べていた。
テーブルに並んだ餃子の量……
大食い大会だろうか?
「あなた、30個冷蔵庫のチルドに入れてあるわ」
「おお、ラストは羽根焼きだ」
いつもの食卓。ほんの数ヵ月前は、私もこの中にいた。
「相変わらずだね」
ポロリとそう溢れた。
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