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「聡史もゴルフにチャレンジするし、のりちゃんも浴衣にチャレンジするし、あなた嬉しいわね」
父さんが笑う。母さんにつられて。
「ん? のりこ浴衣自分で着られんの?」
さとにいが訊く。
「ううん、だから着付け習うの。浴衣だけだけどね」
「あー、なるほど。やっと理解」
そっか、着付けてもらうって父さんもさとにいも思ってたのかな。母さんにしか着付け教室のこと言ってないし。
で、その後は普通に餃子を食べる。
誰もなんで別れたのかとは訊いてこなかった。
「羽根食べたい」
今日の私のはじめての甘えかもしれない。父さんの羽根焼き餃子が食べたくなった。
「おう、待っとけ。よく翔べる羽根を作ってくる」
ありがとう、父さん。
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