13:隠れていた当たり前

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「さっきコンビニ寄ったろ? でさ、思い出したんだ」 「何を?」 「隣の公園でさ、よく遊んだなってさ」  うん、よくさとにいと、私と海と陸で遊んだ。  海の話じゃない? 「のりことは五つ離れてるだろ。だからさ、段々俺はさ、遊ばなくなってった。中学生や高校生で、小学生とは遊べねえからな」  まあね。さとにいは中学生になると私達と遊ばなくなったっけ。 「変質者に間違われちゃうもんね? グフッ、通報されちゃうか!」  ちょっと、おちゃらける。 「なんだとお! ……ま、なあ。妹の面倒をみるほど、俺好青年じゃなかったしな」  確かに、所謂反抗期の時期はさとにいと話したり出来なかったっけ。 「反抗期だったからでしょ?」 「まあな」  ……  なんで沈黙なんだよお?  チラリとさとにいを見る。 「その反抗期が終わったのは、お前らのおかげなんだ」 .
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