第2章 過去の事件

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。*.。*.。*。.。*。. 「やあ、助かったなあ。  いちごちゃん教え方分かりやすいから。  うちの学校の教師と変わってほしいよ」 「いいすぎだよ。公式は暗記するしかないから、  テスト配られたらすぐ、  忘れる前にテスト用紙に書いとくといい  依ちゃんさえよければ、  家に来てもらえたらいつでも  他の勉強も見るよ。  数学と英語ぐらいだけど。」 「英語も得意なの!!?」 「うん、大学向こう行くつもりだったから、  日常会話とか、  高校レベルはって必死でやったんだ。」 「すごいなあ、俺も教えてよ。英語とか中1レベルなんだ。」 「あたしでよければ。」 「お願いします!!」 遊歩君と依ちゃんは声を合わせて言った。 二人は夕方になってから帰って行った。 「じゃ、明日からお願いね。まじ助かる。」 「うん、当分家から出ないし」 「そういえば大丈夫?いちごちゃん。」 「ん、未だ何かあったわけじゃないし。」 「何か起こってからじゃ遅いから、  兄貴には話しといた方がいいよ。」 「ん、わかった。二人ともありがとね。」 「じゃあ、また明日ね。」 手を振って二人を見送った後、 部屋に戻ってため息をついた。 もうないと思っていたのに。 なんで、今頃。 しばらく何でもなかったし、 何もないかもしれない。 あたしの取り越し苦労なら、そのほうがいい。 しばらく平和に慣れていたあたしは、 この後、 再び始まるかもしれない恐怖と戦うことになる。
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