第2章 過去の事件

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「あのさ~」 瀧の声にハッとして離れる。 「玄関でラブシ-ンはやめてくれる。  邪魔だから。  続きは部屋でどうぞ。」 「ご、ごめん。  モ-リよかったらどうぞ。」 「あ、いやいや、帰るよ。  何かあったら連絡して、  携帯いつも持つようにするから。  瀧君悪いが少し話したいんだが」 「モ-リ瀧には……」 瀧には前の時も迷惑かけたし、 嫌な思いもさせていたから、 部活だって休みかねない。 せっかくキャプテンになって張り切っているのに 水は差したくない。 「俺が守れない時間は、  瀧君にも遊歩にも、  周りに居る人すべてに知っていて見ていてもらう。  でないと守れない。  ずっとここに居続けるわけにはいかないから。」 「でも、モーリ、あたしが勝手に怖がってるだけで  別に何かされたわけじゃないの。  だから、そんなっ……」 「何かされたらどうするの?  いちごに何かあったら、  俺だって、瀧君だって困るんだ、  何もないならそれでいいんだよ。」
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