第3章 事件の真実

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。*.。*.。*.。*。 約束通り依ちゃんと遊歩君は、 勉強会で我が家に来ている。 グラスに氷を準備している横で、 ティサーバーの中で、紅茶の葉が上下している様子を まだかまだかとまっている二人がなんだか可愛くて、 くすりと笑ってしまう。 「よかった、いちごちゃん思ったより元気で。」 「うん、迷惑かけちゃってごめんね。」 「兄貴から聞いたよ、 【いちごディフェンスプロジェクト】  俺も参加させてもらうから。」 「あたしも参加するよ。」 「サッカー部の奴らも参加するよ。」 「ええっ!そんな大げさなものじゃないから そんなことしてもらえないよ。」 「大丈夫、また試合応援に行ったら借りはチャラになるよ。  君はうちの部の勝利の女神だからね。」 「あたしね、戸惑ってるんだ。  大げさになりすぎた気がして。  もう、5年近く前の事だし、  今は事情も変わってるし、    声を掛けられただけで、  何かが起こったわけじゃない。    ただあたしが過剰な反応してるだけで、  もしかして、何もないかもしれないし  守ってもらう程のことじゃないかもしれないでしょ?」
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