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どうしよう…。
どうしよう…。
え、絶対こっち見た…よね?
変な顔、してたかな。
してたらどうしよう!!
「ねーぇ、聞いてる?」
やばいって。
もう、ちゃんと微笑んどけば良かった!!
くそーーーぅ!!!
「ミノ!!」
「んもーー、何?」
びっくりしたじゃんか、と続けようとしたけど、呼んだ相手…サキによってそれはできなかった。
「さっきから呼んでんだけど。」
「やっだなー、そんな恐い顔しちゃって。
可愛い顔が台無しだぞッッ☆」
トントンってほっぺたを人差し指でつついたら、
「あんたが話聞いてなかったんでしょーが。」
「てへッ☆」
「あざとい。」
んもー、なによ。
って私がほっぺを膨らましたら、
サキが、こっちの台詞ってほっぺを引っ張った。
「痛いじゃんか」
「どんまい。」
自分でやったくせに。
って思ったけど口に出すのはやめた。
「あんたさ、」
「うん。」
「今日一段とぼーっとしてるね。」
「そう?
でも、確かにそうかも。」
なんたって、今日はあの人と目が合ったんだ。
そりゃ、ぼーっとするよ。
「んーー…。実は、さ。
サキ、聞いてくれる?」
「なによ。真剣な顔しちゃって。」
最近、恋したかもしれないんだ。
ボソッて二人だけの秘密みたいに喋った。
「サキ?」
おーい、って手を顔の前で振ってもびくともしない。
ってか、動かない。
瞬きもしてないし笑
目乾かないのかな??
「聞いてる?サキ」
「……に。」
「え?聞こえな…」
「誰に?!」
キーーーン…
漫画みたいに、こう、耳がキーンってきた。
「ねぇ、誰に??」
ガシッと力強く肩を捕まれて驚いてしまう。
そのまま、前後に揺すぶられて話せない。
「ちょ、ちょっと。まってよ。」
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